魅惑のトルコ3(内陸編)

ウチヒサール旅行記

riaさんの旅行記

テーマ:歴史・文化・芸術

旅行記タイトル:魅惑のトルコ3(内陸編)

旅行期間:1998/12/20〜1998/12/29

旅行記の内容:パムッカレ?コンヤ?カッパドキア?アンカラというようなルートでトルコ西半分を横断しました。
ほんの少しでもヒッタイト文明に触れてみたかったのですが、甘かった。
「赤い河」を見て、アンカラの博物館で展示品数点と出会えただけでした。
今度トルコに来るときは、絶対ハットゥシャに行くぞぉ。

写真:パムッカレ?コンヤ?カッパドキア?アンカラというようなルートでトルコ西半分を横断しました。
ほんの少しでもヒッタイト文明に触れてみたかったのですが、甘かった。
「赤い河」を見て、アンカラの博物館で展示品数点と出会えただけでした。
今度トルコに来るときは、絶対ハットゥシャに行くぞぉ。

 パムッカレの温泉棚自体はそれほど広くないのですが、その概観は魅力的です。
足だけでも温泉に入るぞぉ!!と意気込んでタオルを持っていきましたが、観光客用解放区域にお湯が入っていませんでした。

 薄ーいグリーンというかブルーというかの綺麗な「水」が少しばかり残ってますが、つめたくてとても足を入れる気にはなりません。
水に触れ、ツルツルして裸足だったら気持ちよさそうな石灰棚に降りたということで満足です。

 コンヤは、何といってもイスラム神秘主義の一派メヴラーナ教団の発祥地で有名です。
早速メヴラーナ博物館の見学です。
この博物館はモスクに隣接していて、霊廟・モスク・僧院・修業場等も含んでいる。

 メヴラーナは、スカートのようなものを身につけてクルクル回ることで悟りを開く(?)教団です。
面白いですよねぇ。

 また、ここにはトルコ一(といわれるくらい最高級の)目の細かい絨毯やコーランの豆本などが展示されている。
そして、マホメットの顎髭が中央のガラスケースに安置され、白いベールをかぶった少女が数人でお祈りしながらその周りを廻ってました。

 夕食後に旋舞ショウを見ました。
まずは楽団の演奏から。
楽団といっても、琴のようなカヌーンとギターのようなウッドと尺八のようなネイと手に持つ太鼓のテフ(どれか欠けてるかもしれない)にボーカルが一人というもの。
調べがゆったりとしていて良いんですけど、やばい、眠りそう。

 我々の観客席はコの字型になっていて、その真ん中のスペースで旋舞を見せてくれるらしい。
初めは黒いマントにくるまれてじーっと座っており、そのうちに上着を脱いで回りだす。
まだ若そうな一人が「師」の役で、彼に挨拶をしてから残りの二人が順に回る。
一人は、十代後半ぐらいの男の子で、肩凝らないのかなぁと思うくらい、思いっきり首を傾けて回っている。
もう一人の男の子は十代半ばぐらいで、つぶらな黒い瞳の物憂げな表情が可愛い!!
 彼らは墓石を象徴する円錐形の帽子をかぶり、白いワンピースのようなものを身につける。
きれいに弧を描かせるためでしょう、スカートには綿か何か入ってそうでかなり重そう。
躍るときには右手を上に向けて、神からの恵を受け、左手は下に向けそれらを人々に分け与える、というように天と地の一体化を体現しているそう。
それにしても、ふらつきもせず、表情も変えずに、良く回るなぁ。
神秘主義教団は、やはり自らの体験というかビジョンというか神秘体験を重視するのですねぇ。


 カッパドキアには現在36箇所の地下都市が確認されており、その多くは古代からのものを戦火を逃れたキリスト教徒によって掘り広げられたものです。

 カイマクルもその一つで、地下6階(8階?)以上あり(中には地下十数階というのもある)、最盛期には2万人がここで暮らしたと考えられている巨大都市なのだ。
いくら柔らかいからって、そんな蟻ンコの様に巣を広げなくとも良いのに。


と思ってしまうのは平和な日本人だからか。

 外は寒くとも、一歩地下に入ればとっても過ごしやすい。
道順の矢印に従って歩いていきます。
と、この床、結構薄いんでない?なんだか音が「軽い」し、所々穴が開いてる。


こんな状態で大勢の観光客の重さに耐えられるのかしら。
通路はかなり狭く、大人が独り身をかがめて進むのがやっとです。


 地下とは思えないほどいろんな施設が整備されています。
地上に出るまでの仮墓地付きの教会(子供サイズの墓穴まである)、ワイン醸造所(足で押しつぶすスペースと、押し出されたジュースが自然に床に埋められた壺にたまるようになってる。
頭良いです)、食料庫、厨房(煮炊きする煙で敵に気づかれないよう、全住民の食を賄う大きなものが一つ)、公衆トイレ(壁に沿って窪みが並び、排泄物は砂でくるみ、外に出られるまで貯める、らしい)、当然、民家(2・3室あるものが多い)、そして、何より大切な通気口!!これがないと息が出来ない!1m四方位のしっかりした穴が一本、地上から最深階まで貫かれてます。
恐らく、まずこの穴を掘って土を掻き出し、この穴から四方に部屋が掘り進められたと考えられてます。
この穴に到達するまでの道は一番狭く、膝を折って屈まなきゃ進めません。
この狭ーい道の途中の穴(窓)から頭を出すと、そこが通気口です。
下の方は深くて暗くてよくわからず、上を仰ぎ見る勇気はありませんでしたね。

 カッパドキアには民家として使われていたらしき奇岩がそびえてます。
ドアを作って窓を作って階段を彫って。


まるでおとぎの国ですねぇ。
でも数年前まで本当に民家だったところがけっこうあるんですよねぇ。
世界にはいろんな暮らし方があるモンだと感心してしまいます。

 ウチヒサールとは「三つの要塞」の意味で、中心部の高台に3本の塔のような巨大な岩山がそびえているものです。
巨大なこの岩山は表面がぼこぼこ穴だらけで、かつて多くの住人を抱えていたことを私たちに教えてくれてます。
当然周りにも洞窟民家が点在していて面白い景観を作り上げてます。

 足場の悪いところをちょっと登って辺りを眺め回す。
道を挟んだ向こうの渓谷の岩肌は暖かいピンク色でとてもきれい。
ここも夕日がきれいだろうなぁ。
さあ降りようと言うとき、足元が結構滑って怖いです。

 ギョレメ野外博物館!パシャバァラルのちょっと東にある、フレスコ画の残る教会が群集していることで名を知られる渓谷。
広い敷地の内部にもかなり高低差があり、修道院と教会が折り重なっているという印象を受ける。

 入口の目の前には女子修道院、別棟で男子修道院もある。
しかし、幾つかの施設はその傷みが激しくて見学できないらしい。
我々が見学したのは、聖画像破壊の影響だろう、十字架等のシンボルが中心に描かれた11世紀に作られた教会、聖バルバラ教会(一部バルバラ、ミカエル、テオドロスのフレスコあり)、リンゴの教会を右手に見て、坂を上り、蛇の教会とその上にある台所付きの僧坊だけ。
残念。

 面白かったのは蛇の教会。
この教会は、内部に描かれているミカエルとテオドロスに退治される竜が、「蛇」に見えたらしくて「蛇の教会」と名づけられたらしい。
横には十字架を手にするコンスタンティヌス大帝と母ヘレナもいらっしゃる。

 また、この教会を有名にしているのは、聖オノリウスのフレスコです。
浮気な女だった彼女が男に愛想を尽かして神に救いを求めると、彼女の顔に髭を生やし、半男半女の醜い姿に変えて彼女を救ったという話らしい。

 この教会の内部はかなり狭いうえに、真ん中の狭い通路しか人が立てないから20人もはいると身動きとれません。

パシャバァラル。
妖精の煙突の谷。
妖精の煙突とは、柔らかい部分が浸食されて根本と帽子の部分が煙突状に残った奇岩です。
ここの目玉は頭の部分が2つあるいは3つに分かれた奇妙な形の奇岩が多いこと。
昔は東方キリスト教の修道士がここで修業をしていたらしい。
まるで柱頭の苦行僧シメオンですね。

 頼りなさげな梯子が掛けられてた教会がある。
かなり狭いスペースですが、フレスコ画はかなり剥げちゃってるけど、かろうじてマリア様と幼児イエスの絵であったことが分かる。

 あっちの煙突に僧○○、こっちの煙突に僧△△、と想像すればにぎやかな谷かもしれないけど、それでもやっぱり荒涼としたところですよね。

 しかし。


どこに行っても観光バスの止まるところ土産物屋が並んでいる、思いっきり俗の世界です。
コレが現実なんだけど、もう少し人間の内面を見つめる空間があっても良いんじゃないかなぁ。
妖精の煙突を一つ瞑想用に解放するとかね。

 アナトリア考古学博物館は、かつて隊商宿とバザールであった建物を改装したものらしい。
それほど広くはないが、貴重な遺産が収められている。

 青銅器時代。
主な出土地域はアランジャフユックで、初期ヒッタイト文明と言ってもいいのではないだろうか。
お目当ての牡鹿の小像が目に入った!!B.C3千前年代後半の青銅製で、良く磨かれている。
スタイルの良い鹿、お尻が落ちちゃって安定感の無い鹿など数パターンがある。
思わず四方から写真を撮ってしまいました。

 アランジャフユックのヒッタイト王墓出土の金細工は面白いものが多くある。
金の耳栓みたいなものに対するガイドさんの説明は、彼らは死体の穴を塞ぎ心(魂?)が身体に残るようにしたらしいというもの。
古代人らしい素朴な考えですね。

 最後に、博物館中央部分に展示されているヒッタイトのレリーフの数々を見学。
ヒッタイトやアッシリアのレリーフといえば戦車(チャリオット)に乗った戦士ですよね。
立派なのが沢山ありました。

 アランジャフユックのスフィンクス門のオリジナルも展示されています。
表面がすごく滑らかで丸みを帯びた美しいスフィンクスが二体、ライトを浴びて静かに立っていて、その前にはアランジャフユックの町の模型がある。
この遺跡やボアスキョイにも是非行きたい。

 写真は典型的なライオン像。
なかでもこれはライオンの顔がユニークでかわいかったです。

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